入れ歯の適正年齢

高齢者でも大丈夫

OKをする老夫婦

入れ歯には年齢によって制限される部分があまりなく、誰でも何歳でも使用可能なので「自分は使いこなせる年齢に達してないのではないか」「齢90でも入れ歯を装着することは本当に可能なのか」と心配する必要はありません。人工歯として人気の高いインプラントは顎の骨に義歯を固定するので、骨の部分が薄くなっているとしっかり固定することが出来ず施術することは歯科医師の判断で中止にされてしまうでしょう。ブリッジも左右の歯を使って義歯を固定させるので、自分の健康で逞しい歯が残っていないと支える役目を果たすものがないので実現不可能です。どちらも骨や歯で力を受けるために、そこが頑丈なまま残っていなければ確実に義歯を使いこなすことができないカラクリになっているのです。これは言い換えると、頑丈な顎の骨を維持できない年齢の方はインプラントの施術をするのに適さないことになりますし、ブリッジが相応しいのは健康な歯がある程度現存する年齢であると表現することができます。高齢者ほどこの条件を満たすのは厳しくなるので、歳をとるほど選択肢は狭まり入れ歯しか残る手はない状況になりますが、逆に言えばどの年齢にでも対応できるのが入れ歯の強みになるのも忘れてはなりません。どうしてもというのなら30歳になる前でも歯を抜いてしまえば使えますし、90歳になって歯茎しか残っていないような人でも、インプラントやブリッジは無理だと宣告された人でも入れ歯なら大丈夫と歯医者さんに太鼓判を押してもらえます。ほかの義歯よりも年齢による制限が少ないのが部分入れ歯・総入れ歯ですので、きっと多くの人のお役に立てるでしょう。

顎とインプラント

丈夫な顎に固定することで真価を発揮するインプラントは虚弱な骨に埋め込んでも使いこなすことができないばかりか、食事タイムのたびに顎の骨を傷つけてしまいます。支える骨が弱いのに大きな負担をかけてしまったら支えきれなくて部位破壊される、これは高齢者のインプラントで実際に起こりえる事故で、そうならないためにも歯科医師は事前に施術希望者の顎の骨の強度を調べます。もし「この顎の骨ではインプラントは危険だ」と判断されたらそこで義歯の選択肢は1つ減りますが、この判断を下されるのは顎に限らず全身の骨が弱くなってきている高齢者の方に多いので、年配者になればなるほとインプラントに適合できる肉体から遠ざかってしまうというわけです。それでもインプラントを無理に勧めてきたり、骨的には危険かもしれないけどそれを考慮せず施術を決行してしまう歯科医師もいますので、高齢者だから不可能というわけでは決してありません。施術まではできるのだけれどその後生活をするのに不安がある、いつ顎の骨を傷つけてしまうかわからない生活を送ることになるだけです。これはいいことではありませんし、そんな危険な生活を送らせないためにも事前に顎の骨などを調べてからインプラント施術を行うべきなのですが、悪徳な歯科医師の中には利益率が高いと噂されるコレを多少強引に勧めてくる者もいるようです。他の歯医者さんにはダメって言われたけどこっちの歯医者さんはいいよって言ってくれた、じゃあこっちの歯医者さんでインプラントをお願いしよう、というケースでは危険な臭いがしますので注意しましょう。

入れ歯は全年齢に対応可能

インプラントは顎の骨、ブリッジは周辺の歯を使って義歯を支えますが、入れ歯の場合はどこを支えにしているのでしょうか。それは考えるまでもなく歯茎であり、歯茎さえ残っていれば入れ歯を使うことは何も難しくはありません。これがどんな方でも入れ歯なら使える理由で、年齢と共に衰えていく顎の骨に頼ったり歳をとるごとに減っていく自分の残りの歯に頼るブリッジとの大きな違いです。歯茎を無くしてしまうほどの大怪我や事故にあった人、手術によって歯茎を摘出された人の場合はもっと特殊な人工義歯の必要があるでしょうが、普通に生活してたまに事故に巻き込まれる程度のアクシデントに見舞われてきた位の人ならほとんどの人に入れ歯を使用する資格も適正もあります。入れ歯制作では歯科医師の技術(テクニック)によって完成品に多少の優劣は発生するかもしれませんが、これは他の方法でも同じことですし手術を伴う方法に比べたらそれほど大きな影響もないでしょう。少なくともどんな歯科医師に制作してもらったとしても、それが原因で大きな医療事故に繋がることはほとんどありません。入れ歯で起こる不具合では使用者側に問題があるケースが多く、正しく使っていればどの歯科医師に作ってもらった入れ歯でもさほど不具合は起きません。使用するうえでのリスクも少ないしどんな年齢でも男女共に適合できる入れ歯は、他の人工義歯は断られた人や似合いそうもないと思った人でも、上手に付き合える可能性を持った万能な義歯なのです。